2011/08/07

テレビの中で泳ぐ金魚

どうして僕じゃなかったの?
なんで僕を選んでくれなかったの?
そんな事なら僕にも出来るのに。
最後まで僕は君の人生に関わることが出来なかった。


僕と君が始めて出会った時のことを暗い独房でずっと考えていた。
僕はやっと出会えたと思ったんだ。
幼い頃に一度だけ見た本物の男に。
それから僕は守られてるなんて勘違いして、
特別だなんてくだらない感情抱いて、
突き放されても必死で縋り付いて、
それでも僕は君を求めた。


そして、あの時のことは今でもまだ考えている。
あの時三重の虹が君にどんな意味を持っていたかは分からない。
でももし僕が君を抱きしめなかったら。
それとも僕が君を全て受け止められていたら。
なにか変わったかな?
そしたら君はまだこの世界にいたのかな。
ロケットに乗って行ってしまうことなんてなかったのかな。
分からない。
総て分からない。
僕はまだここにいるのに。
まだ君を想って息をしているのに。

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